先進の半導体デバイスシミュレータ

State-of-the-art device simulator

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  •    PICS3Dの概要

  • PICS3Dは半導体レーザーダイオードと光デバイスのための最先端の3次元シミュレーターです。このソフトウェアの基本的な用途はエッジ型、面発光型レーザーの3次元シミュレーションです。また、PICS3Dは発光素子に付随するいくつかのコンポーネントについてのモデルを取り扱えるように拡張がなされています。PICS3DはLASTIPの物理モデルを2次元から3次元に拡張し、発展させた高度なシミュレーションソフトウェアです。

  •    PICS3Dの主な機能

  • PICS3Dはエッジ型レーザーの任意のxy−面についてLASTIPと同様の計算データを出力することができます。さらにPICS3Dは以下のような種類のデータを出力することができます。

  • ウェーブガイド・グレーティングの結合係数(1次、2次のグレーティング)
  • 縦方向のキャリア密度分布、主・副縦モードについての光学利得と光強度
  • 2次グレーティングDFBレーザーについての表面放出モード分布の計算
  • 異なる縦モードに対する出力と周波数変化
  • サイドモード比、線幅、線幅と出力の積、有効α、2次調和歪み、表面放出出力(2次グレーティングDFB)
  • 異なるレーザー面と任意のバイアス条件でのモード出力スペクトル
  • 異なるバイアス条件と時間におけるモード出力スペクトル
  • 任意のバイアス条件におけるAM/FM微小信号変調応答、FM/RINノイズスペクトル
  • 2次調和歪みスペクトル
  •    PICS3Dの三次元物理モデル

  • 半導体レーザーの縦・横方向の3次元形状はその発光素子としての動作に 大きな影響を与えます。横方向の形状は光学利得、自然・誘導再結合といった重要な機構に影響し、 縦方向の形状は自然放出の拡大率に寄与し、デバイスの放射に関する性質を決定します。
  • 縦または横方向のみのシミュレーションソフトウェアには制限が生じます。
  • VCSEL, DFB, DBR レーザーでは縦方向の効果が重要な問題になります。
  • PICS3Dは3次元空間の計算と同様に、時間発展とスペクトル分布を計算することができます。横方向の物理モデルはLASTIPにおいて用いられているものと同じなので、ここでは縦方向の取り扱いだけについて説明します。
  • 縦モードの解法には遷移行列法と複素グリーン関数法を用います。
  • 遷移行列法では、キャビティ−の縦方向をいくつかの小領域に分割し、 領域ごとに波を伝播させてゆきます。複素グリーン関数法は複雑な解析方法で多重縦モードの 光出力を正確に解きます。結合モード理論と多層膜光学理論により、DFB, DBR, VCSEL のような 回折格子を含むレーザーダイオードを計算することができます。
  • これらの理論的手法により、多モードのレーザーダイオードについての幅広い領域での応答反応を計算することが出来ます。
  •    PICS3D三次元シミュレーションの新技術

  • 3次元レーザーダイオードの数値シミュレーションの計算スピードと効率を向上させるために新しい技術を創り出しました。
  • 当社のシミュレーション技術では、3Dシミュレーションを2Dと1Dz(z方向)の組み合わせに分けて処理を行います。2Dと1Dzモジュールは相補的な関係になっており、3Dシミュレーションでは同等な重要性を担っています。
  • 3次元デバイスはz方向に2Dのスライスに分割されます。
  • 1Dzモジュールは縦成分の計算を行い、各2Dスライスへ情報を渡します。2Dモジュールは各2Dスライス内のxy平面での計算を行います。このような処理が各バイアスステップで行われます。